なぜ妊活にファスティングがいいの?
ファスティングって敷居が高そう…
ファスティングでどんな成果が得られるの?
ファスティングは最高の妊活の一つです。その理由を徹底解説します。
日本では不妊治療を受けているカップルが5組に1組とも言われているほど、不妊に悩んでいるカップルがたくさいんいらっしゃいます。
そして、不妊治療の実施件数は世界一です。
でも、その成績はというと…
世界最下位という現状があります。
果たして、日本で不妊で悩んでいるカップルが増えた原因は何でしょうか?
原因は一つではなく、さまざまあると思われますが、私が考える不妊が増えた主な原因はこれです。
- 初産の高齢化(晩婚化)
- 飽食(食べ過ぎ)
- 食の欧米化(和食離れ)
不妊が増えた原因について、さらに詳しくはこちら↓
今回は、妊活にファスティングがなぜ良いのかを徹底解説します!(^^)!
これを知ったら、「妊活にファスティングを取り入れない手はない!」ということがわかります。
そもそもファスティングとは?ファスティングとその目的
ファスティングとは、一言で言えば「断食」のこと。「食べること」の真逆である「空腹状態」を意味しています。
東洋医学では、陰陽のバランスを重視しますが、「食べること」と「空腹状態」=ファスティングは、ちょうど陰陽の関係に当たります。
「陰陽のバランス?難しそう?」と思う方もいるかもしれませんが、決して難しい話ではありません。
「昼があって、夜がある。」
「夏があって、冬がある。」
「活動する時間があって、休息(睡眠)の時間がある。」
などなど…
どちらか一方に偏ることなく、シーソーのようにバランスよく陰と陽が繰り返されること。これが陰陽のバランスです。陰陽のバランスとは、自然法則です。
食べることが陽ならば、ファスティングは陰ということになります♬
人間も自然の一部ですので、私たちの食事についても陰陽のバランスを考える必要があります。
健康を考えるとき、何をどのように食べるかということに目が行きがちですが、実は「どのように空腹状態でいるか」つまり、ファスティングの時間を考えることはとても重要なことなのです。
ところが、この飽食の現代、「食べること」と「空腹状態」の陰陽バランスを崩し、病気なっている方が多くいます。
不妊も、食の陰陽バランスを崩している結果であるかもしれません。
ちなみに、何をどのように食べるかということを「足し算の栄養学」、ファスティングを「引き算の栄養学」と、私たちは呼んでいます。
現代人は、言うまでものなく、食べることの方に偏っている方が圧倒的に多いのが現状です。
だから、ファスティングを意識的に取り入れ、陰陽のバランスをとることが大切ということです♬
ファスティングは、美容と健康、特にダイエット目的で取り入れる方が多いのですが、妊活にも取り入れることができます。
というより、妊活にこそ取り入れない手はないんです♪
なぜなら、健康があってこその妊娠・出産だから…。
心身が健康なら子宝に恵まれる確率が高まることは言うまでもありません。
ファスティングの目的について、詳しいブログはこちら↓
妊活にファスティングが効果的な理由5つ
妊活にファスティングが効果的な理由について、ここでは5つのビックキーワードを用いて解説します。
オートファジー
2016年大隅良典氏がノーベル生理学賞を受賞したことで話題になった研究です。オートファジーについて、一言では語りつくせません。正直、難しい話です(-_-;)でもできるだけ簡単に説明します。
人には37兆個の細胞があると言われていますが、この細胞一つ一つを正常な状態に保つために、細胞内で不要となった物質を分解し、再利用する機能があります。言ってみれば、細胞内にはリサイクル業者がいて、不要になった廃品を回収処理して、再利用できるものに作り直すことをしています。
このことを「オートファジー」と言います。
不要になった廃品とは、変性タンパク質や不良ミトコンドリア、病原性細菌などです。
つまり、私たちの細胞内で働いているリサイクル業者がしっかり仕事してくれないと、ゴミ(毒素)が溜まることになり、健康を維持できなくなります。
このリサイクル業者(オートファジー)は、16時間以上のファスティング状態があることで、しっかり働いてくれることが、大隅教授の研究で明らかになっています。
リサイクル業者にしっかり働いてもらい、健康を保つためには一定時間のファスティングが必要ということです。
16時間というと、たとえば、夕飯を夜8時に食べ終えた場合、次の日のランチ(12時)までの時間です。「夜食べて、朝を抜き、昼食べる」この流れでオートファジーが効率的に働くことになります。
オートファジーについて、より詳しいブログはこちら↓
ミトコンドリア
ミトコンドリアとは、細胞内にある小器官の1つです。
ミトコンドリアは、主に私たちが生きていくためのエネルギー生産工場の役割を担っています。
ガソリンで自動車が走るのと同様に、私たちの体は、ミトコンドリアで作られたエネルギーで、生命活動をしています。
ガス欠を起こさないように、ミトコンドリアが、十分にエネルギーを作ってくれることが、生きていく上で必要不可欠ということです。
その他、ミトコンドリアは、細胞のアポトーシス(細胞の自殺)を促す役割などを担っています。
「細胞の自殺」というと、なんだか恐ろしい話ですが、農作物をより良く実らせるために行われる「間引き」と同じことだと言えます。
つまり、細胞の集合体である私たちの体全体をより良く生かすために、37兆個ある細胞のいくつかは常に間引き(アポトーシス)され、新しい細胞に生まれ変わることを繰り返しているのです。
ミトコンドリアが元気だと、エネルギーが十分に作られ、体が元気な状態を保てます。また、アポトーシスも正常に働き、元気でいられるのです。そして、ミトコンドリアの活性状態が妊娠・出産にもか関わっています。
このミトコンドリアを増やす方法の一つに、ファスティングがあります。
その他、ミトコンドリアを増やす方法として、有酸素運動や冷水浴(寒冷刺激)などがあります。
運動が健康のために良いと言われる根拠です。
寒中水泳や裸祭りは、健康を祈願した行事・お祭りですが、ミトコンドリアを活性化させるという観点で理に適っていると言えます。
寒冷刺激を妊活に活かすブログはこちら↓
アポトーシス
ミトコンドリアの話でも触れましたが、アポトーシスとは、細胞が間引きされることで健康を保つ働きのことです。ファスティングでアポトーシスが促進され、病巣の自己融解という現象が起きます。
病巣の自己融解とは、悪い部分が間引きによって消えてなくなることです。
人間の体の中では、毎日、数千個のがん細胞ができているという話もありますが、このアポトーシスが起きることによって、がん細胞が間引きされ、健康を保つことができているのです。
病巣融解は、がん細胞に限った話ではありません。
機能不全に陥っている細胞をアポトーシスによって間引きし、私たちは健康を維持しています。
ケトン体
ケトン体とは、脂肪が分解されてできる栄養源です。
「ケトン体ダイエット」なる言葉もインターネット上に出回っていますので、「ケトン体」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
ところで、「試験の直前にチョコレートを食べると良い。なぜなら、脳の栄養源はブドウ糖だから…」という話を聞かれたことはありますか?
この話、間違いではないのですが、実は脳の栄養源はブドウ糖だけではありません。
ケトン体も、脳の栄養源になっています。
そして、すごいことに、卵子の栄養源はケトン体だということです。
さらにすごいことに、お腹の中の赤ちゃんの栄養源もケトン体であることが、最近の研究でわかってきました。
以前は、卵子の栄養源、胎児の栄養源のどちらもブドウ糖だと考えれれていましたが、実はそうではなかったのです。
女性は総コレステロール値200mg/dlで妊娠しやすいことがわかっています。
この理由は、コレステロールがケトン体の材料になるから。
コレステロールが十分にあることで、ケトン体も十分に作られ、卵子に栄養を与える。
その結果、卵子の栄養状態が改善され、妊娠しやすくなるのです。
つまり、ファスティングは、不妊の最大原因である卵子の老化を改善するパワフルな方法論なのです。
ケトン体は、普段の生活の中でも作られていますが、ファスティングをすることで、より優位に作られます。ファスティング5日目前後が最も多くケトン体が作られるとも言われています。
卵子の老化は、相対的な不妊の最大原因となっています。
「相対的な不妊とは?」詳しくはこちらのブログ↓
サーチュイン遺伝子、種族保存の遺伝子
ファスティングは、眠っている各種遺伝子をオンにする働きがあります。たとえば、サーチュイン遺伝子(長寿遺伝子)は、ファスティングによってスイッチがオンになることがわかっています。ファスティングにアンチエイジング効果(若返り効果)があると言われる理由の一つです。
もう一つ、ファスティングは種族保存の遺伝子をオンにします。
ファスティングとは、見方を変えれば飢餓状態ということ。行き過ぎれば、死の危険もあります。
そんなとき、体が本能的にとる行動は、自分の子供を作って遺伝子を残すことです。
つまり、ファスティングは、種族保存の遺伝子をオンにさせ、子宝に恵まれやすい体にしてくれるのです。
論より証拠ではありませんが…
事実、アフリカの発展途上国と言われる栄養状態が決して良いとは言えない国では、子供がたくさん生まれています。
合計特殊種出生率(1人の女性が一生涯で産む子供の数)が、5人以上の国は実に20ケ国以上あり、そのすべてがアフリカの国です。
かつて、日本も昭和20年代前半まで合計特殊出生率が5人程度ありました。戦前、戦中、戦後の混乱期で食べるものが今のようになく、貧しかった時代。
それでも、子供はたくさん生まれていたのです。
食べるものが満足にないということは、飢餓の状態、言い換えればファスティング状態です。
飢餓状態(ファスティング)が、種族保存の遺伝子をオンにし、子供がたくさん生まれていたことが推測されます。
サーチュイン遺伝子のブログはこちら↓
慢性炎症は大敵、不妊との相関関係について
炎症とは…
炎症は、急性と慢性に分類することができます。
「足首を捻挫して腫れた」というとき、損傷した組織を治そうとして、血液が患部に集まってきます。これが急性炎症です。
やがて、患部の組織の修復がされるとともに炎症は収まり治癒します。
一方、慢性炎症とは、特にケガなどがないけれど、炎症がダラダラと続いてしまう状態です。
単に「炎症」と言った場合、一般的には急性炎症を指します。炎症は体を治す反応なので、決して悪いものではありません。むしろ、体にとって大切なメカニズムです。
しかし、慢性炎症については、特に必要もない炎症が続いてしまうことに問題があります。ボヤがくすぶり続けているような状態なわけですから、体に良いはずがありません。
慢性炎症のメカニズムは、よくわかっていないところも多いです。
要因としては、炎症を促進させる物質の異変などで「炎症のアクセルが踏みっぱなしになっている」ことや、制御性T細胞などの「炎症を抑えるブレーキが効きにくくなっている」ことが考えらています。
この慢性炎症は、さまざまな病気と関わっていることがわかっています。
アレルギー、アトピー、がん、肥満、糖尿病、脂質異常症、心筋梗塞、肝炎・肝硬変、関節リウマチ、認知症、うつ病にまで関係しています。
その他、前内閣総理大臣の安部さんがきっかけで広く知れ渡った「潰瘍性大腸炎」や歯周病など、あらゆる病気の根底に慢性炎症が隠れています。
不妊との関係性が指摘される「子宮内膜炎」も慢性炎症の一つです。
アレルギー疾患の増加
「不妊症」「不妊治療」という言葉が一般化してきたのは、ここ20~30年のことです。不妊の方が増えていることに比例して、花粉症などのアレルギー疾患も増えています。
小麦アレルギーに代表される食物アレルギーの増加も見過ごすことはできません。私の子供が通う小学校でも食物アレルギーを持つ子供は少なくありません。
さて、このアレルギー疾患の増加と不妊の増加は、見事なまでに一致しています。
アレルギー疾患の増加と不妊の増加は、根本的なところでつながっているものと思われます。
どちらにも、慢性炎症が根底に見え隠れします。
ちなみに、私はかつて重度の花粉症でしたが、ファスティングの効果か、今はほとんどその症状がなくなるまでになりました(^^♪
慢性炎症を取り除くには…
慢性炎症を抑える方法として最も有効なのは、腸内環境を整えること。
「腸がすべての健康の源」「腸内環境を整えることが大事」など、よく見聞きするフレーズです。
「腸内環境を整えるにはヨーグルトが良い」
「腸内環境を整えるには食物繊維をとるのが良い」
などと言われます。
もちろん、それも「陽」足し算の栄養学としてのアプローチとして効果的です。
一方、「陰」のアプローチ、すなわちファスティングにも腸内環境を整える効果があります。
体は、普段の生活では常に消化吸収を繰り返していますが、ファスティングで胃腸を休めることで、消化吸収から解毒排泄が優位なモードに変化します。
これが俗に言われる「デトックス」です。
デトックスに関するブログはこちら↓
東洋医学では「万病の原因は毒の停滞」と言います。ファスティングでデトックスが行われることで、毒素が排出され腸内環境が整います。
ファスティングで腸内環境が整うと、不妊の原因の一つになっている可能性のある慢性炎症を改善する効果が期待できるのです。
なぜなら、炎症とは免疫反応であり、免疫の最高中枢は腸だからです。
腸が整えば、慢性炎症は改善されます。
NHKスペシャル「人体」万病撃退!腸が免疫の鍵だった↓
ファスティングの種類とやり方
ファスティングとは断食のことと説明しましたが、完全に固形物も水も摂らない断食から、朝食抜きや朝食をジュースに置き換えるという緩いものもまでをファスティングと呼びます。
ファスティング=カロリー制限と置き換えて捉えることもできます。
東洋医学美容食育研究所では、「3日間ミネラル酵素ドリンクファスティング」を標準的なファスティング(スタンダード)と位置付けています。
ファスティングの効果を実感するなら、3日間のファスティングに挑戦するのがおすすめです。3日間のファスティングでは、ちょっとハードルが高いと思うなら、1日ファスティングから挑戦しても良いでしょう♬
3日以上、特に5日以上のファスティングは、専門家の指導を受けて取り組むことをお勧めします。やり方を間違えるとリバウンドしてしまったり、また、最悪の場合、命を落とす危険すらあります。
ファスティングが良いと聞いたからと言って、自己流でいきなり極端なことをするのは止めましょう(^^;
ファスティングの種類とやり方について詳しいブログはこちら↓
妊活ファスティングは夫婦でやるのが一番
妊活ファスティングは夫婦で取り組むのが一番です。
というのも、男女ともにファスティングに取り組むことで下記の効果が期待できます。
- ファスティング効果を夫婦で共有でき、相乗効果により1+1以上のものが期待できる。
- 同じ目的に向かって同じ取り組みをすることで一体感が生まれる。
- ファスティングがコミュニケーションツールになり、妊活について協力的になる。ただし、相手への強要は禁物。夫婦喧嘩のきっかけになります(;^_^A
- ファスティングに一緒に取り組むことで生体バイオリズムが同じになり、自然妊娠の確率が上がる。
- タイミング法に縛られず、夫婦がしたいタイミングが一致しやすくなる。
夫婦ファスティングについては、この本が参考になります。
まとめ
- 普段の食生活を「足し算の栄養学」(陽)とするなら、ファスティングは「引き算の栄養学」(陰)である。
- 食生活を考えるとき、足し算(陽)に目が行きがちだが、引き算(陰)=ファスティングをもっと考えるべきである。食の陰陽バランスを考えることが大切。
- ファスティングは、不妊を改善し、子宝に恵まれるためのパワフルなアプローチ!
- 妊活目的でファスティングをやるなら、1人で取り組むより夫婦で取り組む方が相乗効果が期待できる。
- ファスティング効果を実感するためには、「3日間ミネラル酵素ドリンクファスティング」がおすすめ。
- 自己流の過度なファスティングは、リバウンドや最悪の場合、命を落とす危険も伴うので、専門家の指導の下行った方がよい。
「妊活は腸活!」
「きっとあなたも子宝に恵まれます!」
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